summersunday’s blog

忘れてしまいたいことや どうしようもない悲しさに 包まれたときに男は ブログを書くのです

出会いは突然だったんだけど、偶然届いた通知からだったんだ【無題の妄想

グリーンライフ ファミリーポスト スタンダードタイプ 18-0ステンレス PS-30H

 

偶然のことだった。

引っ越したばかりの部屋に、以前住んでいた人へ向けた通知が届いて来たんだ。しかも、「これは郵便ではありません。直接ポストへお届けしています。」と。

 

そんなのあんのか。最初はそう思ったけど、どうやら役所や郵便局へ届けずに引っ越しをしたらしい。仕事帰りにポストを開けて、宛名の違うメールを受け取る。住所は間違っていない。僕の住所だった。

 

こういう場合、どうすればいいのだろう。

とりあえず、送り主に連絡すればいいのだろうか。どうせなら、自分で探してもいいか。そう思いながら、メールに載っている名前をグーグルに打ち込む。自分でだいぶ気持ち悪いことをしていることは理解していながらも、どこか名探偵のような、ミステリー小説に紛れ込んだ気持ちがして、ワクワクしていた。

 

そこから、偶然にも事件に巻き込まれた人物を探す壮大なストーリーが始まる・・・そんな期待をもちながら。

 

グーグルの検索結果を見ると、とても分かりやすくフェイスブックページが表示された。どうやらオープンな人のようで、生年月日や最近訪れた場所などが鮮明に表示されている。個人ページを持っているようで、そこに飛んでみた。

 

わかりやすい顔写真、プロフィール。小奇麗な美人が映っていた。プロフィールを読んでいくと、自身で会社を起業して、小さなサロンを経営しているとのこと。すこし興味をもって読み進めていく。どうこうなるわけでもない、と。

 

個人の経歴や、今までの仕事実績、メディアの掲載などの情報が載っていた。どれも自分は聞いたことがない情報誌だったけれど、何やら有名な人らしい。ツイッターのDMから連絡を試みようか悩み、もう一度プロフィールなどを読んでみることにした。

 

年齢は自分よりひとつ年下のようだ。

顔写真を見る限り、派手な装いだけれど、どこかコンプレックスがありそうな、そんな風貌。なんとなく、人の写真から性格やら、生い立ちやらを想像するのが好きなのだ。フェイスブックの更新頻度や、流行りのインスタグラムを見ていると、とても寂しがりなのではないかということすら伺える、どこか悲しい経営者の孤独を感じた。

 

個人ページから、連絡先でも無いものかと探しているが、いたずらが多いためなのか見つからなかった。会社のページに飛ぶと、代表アドレスと電話番号が載っていた。いきなり住所が同じ人間から、「郵便が届いたのですが」なんてメールがきたら引くだろう、引くなんてもんじゃなく、警察に通報されるんだろうか。

 

いろいろ考えていると面倒くさくなり、僕は悪いと思いながらも、間違って届いた通知をそのままゴミ箱へ捨ててしまった。

 

・・・それから数日が経ち、すっかり忘れたころに偶然自宅のチャイムが鳴る。オートロックの向こう側に映る顔は、以前グーグル検索で見た女性だった。何も知らないフリをして、出た。

「はい、」

 

「あのー、突然すみません。こちらに以前住んでいて、郵便が間違えて紛れていなかったかと思いまして・・・。」

 

すぐにピンときた僕だが、捨ててしまったものを戻せることもできず、シラを切る。

 

「え?知りませんけど?」

 

「そうですか、すみません。もしよければ、お名刺お渡ししますので、何か間違って届いてしまったらご連絡いただけませんか?」

 

「はあ。」

 

迷惑そうに言ったものの、内心は嬉しかった。引っ越して間もない場所で、知り合いが増えることはそれなりに嬉しいものなのだ。名刺を受取り、その日はそのまま帰って行った。自分はいったいどういう風に見られたのだろう。ワンルームの部屋に住んでいる、単身赴任中のオジさんだろうか。歳相応の、独身サラリーマンだろうか。

 

何も起きないまま時が過ぎ、結局なにも起こらないままに過ぎて行った。自分の連絡先は教えていないから、自分から連絡を取らなければ何も起こらない。当たり前だ。しかし、家の住所がバレている。それも気持ち悪いのだが、気にならなかった。

 

そんな数日が過ぎたころ、仕事の取引先の社長がサロンを探していると耳にした。リース会社の営業マンをしている自分は、社長が欲しいと願うものを何でも調達してくるのが仕事だった。もちろん、誰にでもできる仕事の分、自費で接待もやむを得ない。かわいがってもらえると、夜の街にお供することが仕事のときだってある。週末に車を出してゴルフもした。気に入ってもらえていることで、自分としても売り上げが立つし、特に週末の予定が忙しいこともなく、人のお金で遊べることに感謝すら覚えていた。奥様のためにサロンを紹介しろというのが今回の依頼だった。うちにサロンは無いが、もはや何でも屋として仕事をするのがまかり通っていた。

 

ピンときた。あの娘に連絡してみよう。仕事を回せるわけだから、嫌なこともないだろう。そんな安易な気持ちから連絡を取ることにした。ダイヤルを回すと、甲高い声で受け付けの女性が答える。ひとまず用件を伝え、予約を取った。いったい何人くらい従業員がいるんだろう。相場より値段が高いかもしれないし、サービスが良いとも限らない。

 

当日は、平日の真昼間だが、自分も同行することにした。取引先の社長の奥様とサロンへ。なんだこの仕事、と思いつつ、外出先を伝える必要もない会社の環境は気に入っている。それから数時間、待合室で待つわけにもいかず、コーヒーを飲んで時間をつぶした。終わるころかとサロンへ戻るが、まだ施術が続いていた。スマホをいじり待っていると、オーナーが戻ってきた。

 

顔を見た瞬間に思い出したようだったが、スーツを着たサラリーマンが寄りつくようなサロンではないのに、という顔をすぐに止め、「いらっしゃいませ」と明るく声をかけてきた。自分も営業スマイルで対応する。事のあらましを説明したところ、えらく感謝された。そのときちょうど奥様が戻り、声をかけられる。あら知り合い?いいじゃない年ごろの。年配のお節介なおばさまはどうして、若い同世代をくっつけたがるんだろう、と感じながらも、勢いに押されて二人で食事に行くことまで決まってしまった。そこそこ高級なホテルのコースディナーの割引チケットまでくれたのだ。

 

そんな偶然な流れが続くうちに、一つ年下のサロンオーナーと、付き合うことになるとは思わなかった・・・

 

 

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はい!

 

いいかんじの妄想です。

ありがとうございます。

 

ありがとうございます。

 

2600文字。よく書けました!

もっと細かく書きたかったけど、なんか急ぎ足に。

妄想って楽しいね!